2014年7月号(Vol.25)HTMLメール

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宇治茶の郷メールマガジン
7月号(Vol.25)
こんにちは、宇治 茶太郎さん。
夏の到来間近!さっぱりと喉をうるおす宇治茶の最新情報をお届けします。

目次

… トピックス …………………………………………………………………………
 【1】「宇治茶まつり消費イベント」第1回実行委員会を開催
 【2】「宇治茶と世界遺産候補地をたずねてフォトラリー」終了!!
 【3】「宇治茶カフェ」スタンプラリーを実施
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… 品評会情報 …………………………………………………………………………
 ○府内の主産地で品評会が開催されました
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… 日本茶・宇治茶の世界文化遺産登録に向けて ……………………………………
 ○「日本茶のふるさと『宇治茶生産の景観』広域調整会議」等の開催
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… コラム「茶の記憶」………………………………………………………………
 ○第21回 林屋和男さん
  「お茶についての質問から」
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トピックス

【1】「宇治茶まつり消費イベント」第1回実行委員会を開催

 5月23日(金)、宇治茶会館において「宇治茶まつり消費イベント」第1回実行委員会を開催しました。

 「宇治茶まつり消費イベント」は、歴史と文化のある「宇治茶まつり」(主催:宇治茶祭奉賛会)の共催事業として、また昨年開催されました「全国お茶まつり京都大会」の成功を受けて、幅広い府民、消費者を対象に、宇治茶の需要拡大と宇治茶文化の理解促進に繋げることを目的とし、宇治市内の茶団体や商工・観光団体、大学等で実行委員会を構成しています。

 当日は、事務局体制、イベント概要などについて協議しました。
 JR・京阪両宇治駅前、宇治橋商店街及び府立宇治公園(塔の島)において、宇治茶の淹れ方教室、スタンプラリー、山城地域ふるさと産品出展ブースの設置、宇治茶世界文化遺産登録の取組PRなど、さまざまなイベントを実施しますので、ご期待ください。

【2】「宇治茶と世界遺産候補地をたずねてフォトラリー」終了!!

 宇治茶の世界文化遺産候補地を巡って写真を送っていただき、世界文化遺産登録を目指す「宇治茶」を感じていただくフォトラリーに、多数のご応募をいただきありがとうございました。

 今後も、山城地域の16の候補地を撮影した写真や旅行記など、フェイスブックやツィッター等で「宇治茶」の魅力を日本中、あるいは世界中に広めてください。

【3】「宇治茶カフェ」スタンプラリーを実施

 「~おいしい宇治茶が飲める~宇治茶カフェ2014」を発行。

 おいしい宇治茶のメニューが揃い、宇治茶の歴史、文化、淹れ方等の説明ができる喫茶店を認定した「宇治茶カフェ」ポケットガイド(A6版 32ページ)を発行しました。

 また、今年も宇治茶カフェスタンプラリーを実施します。

 7月1日(火)から11月30日(日)までの間に、宇治茶カフェでポケットガイド添付の応募ハガキにスタンプを集め、簡単なアンケートにお答えいただいた方から抽選で60名様に、スタンプの数に応じて宇治茶カフェ利用券又は宇治茶をプレゼント!

品評会情報

 平成26年の一番茶も終了し、府内の主産地で品評会が開催されました。

 関西茶品評会に向け、多くの優秀な茶が出品されました。各品評会の出品状況は次のとおりです。

○6月 5日(木) 第37回八幡市茶品評会
         てん茶37点が出品
○6月10日(火) 第41回城陽市茶品評会
         てん茶48点が出品
○6月12日(木) 第47回宇治市茶品評会
         てん茶31点、玉露5点が出品
○6月25日(水) 第39回宇治田原町茶品評会
         てん茶11点、玉露11点、煎茶4点、かぶせ茶8点が出品

 今後は、7月8日(火)~9日(水)に宇治市で京都府茶品評会、8月6日(水)~8日(金)に甲賀市で関西茶品評会、そして8月26日(火)~29日(金)宮崎市で全国茶品評会の開催が予定されています。

日本茶・宇治茶の世界文化遺産登録に向けて

○「日本茶のふるさと『宇治茶生産の景観』広域調整会議」等の開催

 5月27日(火)、京都府山城広域振興局(宇治市)において、「宇治茶生産の景観」をコンセプトにする世界文化遺産登録に必要な市町村間の連携・調整に向けた「日本茶のふるさと『宇治茶生産の景観』広域調整会議を開催。

 今年度の目標として、対象地区が府の景観資産登録や文化的景観の選定を受けること、国の重要文化的景観に向けた基礎づくり、世界文化遺産登録候補地として新たに八幡市(1地域)を加えることなどが審議され、また、文化庁文化財記念物課 文化科学技官 鈴木地平氏から「重要文化的景観制度の現状と地域づくりへの活かし方」というテーマで講演されました。

 また、5月30日(金)、京都府山城広域振興局(宇治市)において、「宇治茶世界文化遺産登録推進プラットフォーム(第6回)」を開催。

 「生業が支える『日本茶のふるさと~宇治茶生産の景観』維持戦略」、「普遍的な価値のある「宇治茶のブランド価値発信」戦略」及び「宇治茶生産の景観が結ぶ「感動と共感の場づくり」戦略の3つの戦略からなる26年度行動計画案について意見交換。

 この他、生産地や茶関連施設を結ぶ「宇治茶きらめき街道(仮称)」事業概要についても報告されました。

コラム「茶の記憶」 第21回


 前回まで4回にわたり、NPO日本茶インストラクター協会元副理事長兼関西ブロック長で、現京都府支部副支部長である桑原秀樹さんに、「『昔の抹茶と今の抹茶』の違いについて」コラム書いていただきました。

 今月からは、日本インストラクター協会京都府支部幹事である林屋和男さんにコラムをご紹介いただきます。


「お茶についての質問から」林屋和男

 日本茶インストラクターとして色々な人にお茶の話をさせていただく機会があります。そのときに出てきた疑問や質問を紹介してみようと思います。

 代表的なものに「玉露と煎茶の違いはどこですか?価格の差ですか?」「値段の高いものが玉露と思っていました。」これはお茶に関わっている人達が当然のこととしている知識が通じない場合がよくある例です。

 ご存知の方もあるでしょうが、玉露と煎茶の違いは価格差ではありません。4月から5月にかけて茶畑の全面に高さ2メートル弱の棚を作り、葭簾(よしず)と藁(わら)、あるいは黒いネットで上面や側面を覆い、日光をほとんど遮って茶の新芽を育てます。このような育て方をしますと茶の樹は生き延びるために、根から養分を吸い上げ新芽に貯めます。また僅かの日光を利用しようとして、葉緑素を増やして緑色が濃くなります。当然日陰ですから新芽は柔らかくなります。新芽に貯められた養分は多くはアミノ酸で、旨味の素です。

 すなわち茶畑に覆いを掛けることによって、柔らかく、緑色の濃い、旨味のいっぱい含まれた茶の芽が出来るのです。この芽を摘んで作るのが玉露です。ついでに言いますと抹茶も茶畑ではこうして作ります。

 これに対して煎茶は茶畑に覆いを掛けません。日光が十分に当たった茶の芽を摘んで作ります。日光が十分に当たっていますと新芽に蓄えられたアミノ酸は徐々に渋みの素のカテキン(タンニン)に変化します。ですから若い芽で作った上級煎茶は旨味と渋みのバランスが取れたお茶です。

 玉露も煎茶も摘んだ後の製造法は同じです。摘まれた茶の芽を出来るだけ早く100度の蒸気で蒸し、一度冷ましてから熱を加えながら揉んでいきます。昔は手揉みでしたが現在はほぼすべて機械で揉みます。摘んだ後の工程が同じなので、玉露と煎茶は形がよく似ています。よく気をつけて見ると茶殻の色は玉露の方が濃い緑色です。

 このように玉露と煎茶の違いは茶畑での育て方にあります。玉露の方が覆いを掛けると言う手間がかかっていますので価格も高くなるのです。

 次回は別の質問や疑問を紹介したいと思います。

コラムここまで
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 □ 発行日 : 2014年7月1日
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