会議所について

会頭あいさつ

 新元号が「令和」となり、新たな時代を迎えた記念すべき年に第13代会頭に就任し、京都茶業界の舵取りを担うこととなり、身が引き締まる思いでありますが、先輩諸氏の宇治茶への思いを受け継ぎ、精一杯務めさせていただきます。
さて、「令和」の名には「美しい心を通わせる中で文化が生まれ育つ」という思いが込められています。茶は長く日本人の心を潤し、人と人とをつなぎ心を通わせる飲み物として愛されてきました。令和の名に込められた思いを、茶を通じてこの新時代に実現できるよう力を尽くしてまいる所存です。
 京都府茶業会議所の歴史は古く、日本の近代化が始まった明治17年(1884年)に京都府茶業の進歩改良を目的として、京都府下茶業組合取締所が設置されたことに始まります。
 その後、それぞれの時代の変遷と茶業情勢の変化に応じた事業展開を図るため、組織の改編を重ね、平成24年からは公益社団法人京都府茶業会議所として、宇治茶の文化保存事業、振興事業、助成事業を中心に様々な取り組みを進めているところです。
 京都では、高品質で安心・安全な茶を生産する生産者と、卓越した加工技術を持ち幅広い販売に取り組む流通業者が、車の両輪のように歩んできたことによって、現在の宇治茶は日本緑茶のトップブランドとして、その品質と安全性の高さは日本国内はもとより国際的にも極めて高い評価をいただいておりますが、今後とも茶業者一同、たゆまぬ努力が必要だと決意を致しております。
 また、「京都府宇治茶普及促進条例」が2019年4月から施行されました。この条例は、府民や茶業者、京都府、市町村が一体となって、宇治茶の普及促進及び茶業振興を図ることにより、宇治茶の更なる発展と心豊かで健康的な府民生活の実現を目指すこととされており、私どもとしても積極的な役割を果たしていくこととしております。
 結びに、今後とも宇治茶と京都府茶業界への変わらぬご指導、ご鞭撻を賜りますことをお願いし、ごあいさつと致します。

令和元年6月

公益社団法人京都府茶業会議所

会頭 堀井長太郎