2018年8月号(Vol.74)HTMLメール

宇治茶の郷メールマガジン
8月号(Vol.74)
こんにちは、宇治 茶太郎さん。

暑い夏は水出しの宇治茶がおすすめ!
水分と涼をしっかり取って、熱中症対策をしましょう。

目次

… トピックス …………………………………………………………………………
 【1】今年度初の企業向け「宇治茶ムリエ講座」を開催しました!
 【2】イオンモール久御山で『夏の「ハレの日茶会」』が大盛況でした!
 【3】「京都府茶品評会」が開催されました!
 【4】「宇治茶手もみ製茶技術研修会」が開催されました!
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… コラム「茶の記憶」………………………………………………………………
 ○第70回 桑原秀樹さん
  アメリカと日本茶 第6回
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トピックス

【1】今年度初の企業向け「宇治茶ムリエ講座」を開催しました!

 宇治茶のおいしい淹れ方と歴史文化、生産の基礎を学べる「宇治茶ムリエ講座」について、今年度初めての企業向け講座を、7月19日(木)にTOWA株式会社(京都市南区)で開催しました!

 同社は、宇治田原町に生産拠点を持つ、半導体製造装置メーカーです☆

 今回は特別に、農林水産大臣賞や天皇杯を獲得された宇治田原町の茶農家・下岡久五郎さんに講師をお願いしました!

 岡田博和社長を始め、約30人の従業員が、煎茶のおいしい淹れ方のほか、玉露の「熱湯氷出し」を体験されました♪

 8月には京田辺市で、9月には城陽市で一般向け講座を開催します☆

 みなさまのお申込みをお待ちしております!

【日程】(1)8月29日(水)、(2)9月27日(木)
【場所】(1)京田辺市立中央公民館、
    (2)城陽市立寺田コミュニティセンター(文化パルク城陽内)
※詳しくはこちら

【2】イオンモール久御山で『夏の「ハレの日茶会」』が大盛況でした!


 7月28日(土)・29日(日)、イオンモール久御山で、『夏の「ハレの日茶会」』を開催しました!

 抹茶アート教室のほか、冷抹茶の体験や水出し宇治茶BARなど、この季節ならではの涼やかなイベントになりました☆

 特に、先着2,000名の水出し玉露の振る舞いは、午後5時の終了を待たずに無くなる好評ぶりでした!

 29日(日)はまゆまろも駆けつけ、多くの親子連れが宇治茶の魅力を体感されました♪

【3】「京都府茶品評会」が開催されました!


 7月3日(火)・4日(水)、第36回京都府茶品評会が宇治茶会館で開催されました。

 府内各地の生産農家から、煎茶30点、かぶせ茶50点、玉露72点、てん茶117点の計269点が出品され、茶葉の外観・香り・味などから17点が1等茶に決定しました。

 その17点の中から、厳正な審査の結果、農林水産大臣賞には宇治田原町の勝谷健士さんと京田辺市の林昭さんが、近畿農政局長賞には南山城村の木野怜子さんと宇治市の山崎省吾さんが輝きました。

 全国茶品評会や関西茶品評会での活躍が期待されます。

【4】「宇治茶手もみ製茶技術研修会」が開催されました!


 7月19日(木)、宇治茶製法技術保存協会による「手もみ製茶技術研修会」が、京都府茶業研究所で開催されました。

 この研修会は、「宇治茶手もみ製茶技術」を伝承し、製造技術を向上するために、毎年行われているものです。

 当日は、生産農家や茶問屋の従業員、京都府茶業研究所の研修生など約50人が参加し、熟練した技術を持つ会員から指導を受け、懸命に取り組む光景が見られました。


 「宇治茶手もみ製茶技術」は、京都府教育委員会から無形民俗文化財に指定されており、日本遺産(Japan Heritage)に認定された、「『日本茶800年の歴史散歩』~京都・山城~」の構成文化財の一つにもなっています。

※日本遺産は、地域の歴史的魅力や特色を通じて、日本の文化・伝統を語るストーリーを、文化庁が認定する制度です。「『日本茶800年の歴史散歩』~京都・山城」は、日本遺産の第1号として平成27年度に認定されました。

コラム「茶の記憶」 第70回


 今月も、NPO法人日本茶インストラクター協会元副理事長兼関西ブロック長の桑原秀樹さんにコラムを御紹介いただきます。

 今月は、「アメリカと日本茶 第6回」というテーマでコラムをお寄せいただきました。

アメリカと日本茶 第6回 桑原秀樹

1.日本茶業はペリーによって始まった。

カ、日本茶貿易の実態

 安政6年(1859年)の横浜開港以降、日本茶はどんどん海外に輸出されて行きますが、この日本茶貿易がどのように行われたのかを見てみましょう。

 安政以降明治後半までの日本茶貿易は、大部分が所謂「居留地貿易」で、日本人の手による「直輸出じかゆしゅつ」はほとんどありませんでした。
 すでに、中国、インドや東南アジアに侵出していた外商(外国商人)による貿易でした。
 横浜、神戸には居留地が設けられ、米、英、独、などの外商が商館を設けました。
 横浜居留地に最初に進出したのはイギリスのジャーデン・マゼソン商会で「英一」とよばれました。神戸居留地ではヘリヤ商会が有名です。

 日本の茶商は静岡、三重、京都、狭山などの茶産地の茶を買い集め、横浜、神戸の居留地の外国商館へ茶を売り込みます。
 外国商館で日本の売り込み商人の茶を審査して買い付ける仕事は、英国人、米国人、ドイツ人などの外国商館主の仕事ではありませんでした。
 買い付けは外国商館主に雇われた買弁ばいべん=(勘平多カンペイタ)=(官夫カンプ)とよばれる清国人(中国人)の仕事でした。

 横浜、神戸に「お茶場」と呼ばれる茶の再生工場ができるまで、お茶は一旦、香港や上海へ運ばれ、そこで再製加工されました。
 買弁が高い価格で買い入れるお茶は、好く乾燥され、細長く撚れて、味の苦渋くて濃いお茶でした。
 良く乾燥され、細長く撚れた茶は、再製加工で歩留ぶどまりが良く、太平洋を渡る長期輸送でも変質しにくく、茶箱に多く詰められたからです。また、味の苦渋くて濃いお茶が好まれたのは、米国での日本緑茶の飲み方によりました。
 日本の多くの煎茶は永谷宗円創始の揉切製で太くてやや曲がった香りの良い、旨みのあるお茶から、アメリカ向けの細長く針のようにまっすぐ延びた、味の苦渋いお茶に変わって行きました。

本文ここまで
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 □ 発行 : 宇治茶の郷づくり協議会 https://www.ujicha.or.jp/sato/
 □ 発行日 : 2018年8月1日
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